夕凪の街にて
映画「夕凪の街 桜の国」を見に行ってきました。
もともとのこうの史代の原作がすごい良くて、本当に今までになかった原爆文学やった。去年の夏、たまたま大学の平和書籍コーナーで発見して、一発ではまってしまった。その後いきなり売れてしまってちょっと惜しい気もしたけど、これはもっと広まってほしい作品。
広島県内やとかなりの書店で入り口すぐで平積みにされてるけど、他の県ではどうなんやろ?
ダヴィンチの賞も獲ってるから、注目されてるんやろうか。
今までのどうしても悲劇の押し付けがましい所がひとつもなくて、日常的な感覚から素直に物語りに感情移入できるのが「夕凪の街桜の国」のすごいところ。映画のほうは少しばかりそういうシーンがあったけど、ほぼ原作どおりのクリアな物語になっている。
あとどうしても見る前から気になってたのが、原爆スラムの再現。
多分、遠景はCGともしかしたらマッドペインティングやって、近景に使われてる原爆スラムのセットの質もかなり高かった。他の場面は良く探してきたなとおもうほどの昭和っぽいロケ地やった。
佐賀のがばいばあちゃんのセットはいまいちやったから、それよりは良かった。
もう昭和という時代が時代劇になってしまったんやなと痛感。
とにかく映画のできは普通に良いし、漫画もそれ以上にお勧め。
8・6が近づいてきて、TVの各局とも原爆特集ムードが漂ってきてます。